最終盤。
王家史上最も神に近かった初代ハイラル王国。
力 徳 文明力 …何もかも完璧だった国王ラウル。
魔盗賊と恐れられるゲルド族に対しても、前向きに「度重なる招聘」を呼び掛けていた。
しかし、まだ秩序化できていなかったあの荒地には、既に黒い野望が満ちていた。
無防備な日向暮らしには抜け目あり。
過酷環境への克服力を各々に備えさせてこそ、蔓延に値する部族となる。
果たして、ヌルい光は本当に民の為になるのか?
自然を暴れさせず長閑に制御し、その潜在力の殆どを引き出せていないにもかかわらず、力を独占してやがる。
…荒地ヴァーサーカー王ガノンドロフから見りゃこんなもん?
なおもラウルは『永久の安泰』に深き自信と意地があったらしい。
万物に寿命ある中で永久化とは、おのずと終焉リスクに度々ぶつかる宿命だったのだ。
『ムービー10』では、魔王誕生の瞬間が描かれている。
王国の大いなる力『秘石』を奪ったガノンドロフ。
所持者の特色を1つ倍加させるこの神具は、たちまち闇っぽい古代文字を表した。
如何せん『砂漠より現れし邪悪なる者』。
以前から黒い刀や魔物モルドラジークを用いていたりと、調和に拘らぬ蛮族感が溢れていた。
石を額に嵌めると、漲る魔力に叫びながらSSRデーモン化。
禁断の変身時はいつもこのアングル。
まるで世界が入れ替わったかのように景色豹変。
夜空を赤く覆うブラッディムーン。
全土には魔物達。
ついでに呑気なヒノックスから伝わってくる生活感。
世界半分が元々魔族のものであったかの如し。
魔王ガノンドロフ誕生。
今回の魔王のデザインは、どこか歴代作の『終焉の者』に近い。
フォースよりも闇全開。
『遅かったな ラウル 我は手に入れたぞ
貴様らが高みから見下し…… 当たり前のように独占していた 神の如き この力!!』
※こう見えてピアノ上手そう。
この神具と人物同士のやり取りが、現ハイラルにも続く「未解決な闇」として残り続けていたのだ。
忽ち、当時ラウル達も総力挙げて対抗。
王国軍vs魔王軍の全面戦争が繰り広げられた。
その決着は容易いものではなかった。
兵器(秘石)の数では王国側が断然有利、にもかかわらず誰も魔王に敵わない。
『魔王の力は何倍にも膨れ上がっていました』
結局、滅びはない光と闇。
ずっと光で覆い隠していたに過ぎなかったのか、いざ現れた闇に無抵抗だった。
目先の兵器差に拘っているようでは依然ノーダメ。
表裏一体を開き直り、せいぜい相殺に尽くすのみ。
覚悟のもと道連れ封印へ転じたラウル。
ラウルの腕が魔王を封じ続けている間、魔王は目覚めない。
その代償にラウルも目覚めない。
自らが万年の光となり、終焉を暫し免れた。
魔王⇒『我にとっては万年も瞬きと同じ』
神規模のやり取りで必ず流れる台詞。
後に『封印戦争』と呼ばれ、これがリンクの時代では腕とミイラの状態へ至る。
『時の賢者』に予言されしリンクが希望。
魔王の封印が解けたとき、各賢者の子孫は秘石を継ぎ、勇者リンクと共に今度こそ勝利する手筈。
やはり魔王に敵うのは、魔王以上に自然を荒らしまくり…いや肥やしまくりの勇者だけ。
にしても本作の『時の賢者』はただの姫ではなく、本当に時空移動しては未来をプログラミングしている。
姫の選択次第では、謁見シーン時点で「処刑場送りだ」と即決する展開もあり得た?
あれから封印を強固にすべく、封印地の真上に城が築かれた。
現在にも続くハイラル城。
…いや危険すぎるだろ。
瘴気を濾過するとかではなく、単に「人々の笑顔」で蓋を被せただけ。(城内の隠し石碑より)
ハッタリにもならない言い聞かせの域。
四六時中ずっと笑顔を保てるわきゃないし、闇を軽々踏んづけながらの腑抜けた笑顔でどう厄除けすんだ…。
そのまま時代経過により建城理念すら忘れた人々。
ゾナウと封印戦争の記録がほぼ消えていた。
今が「仮初めの幸せ」であることを忘れたとき、放置しっぱなしの負債が災いに変わる。
挙句、巨大瘴気と思わしき厄災が定期暴走。
しかし、上っ面でもハイラルを陽に傾け続けた功か。
陽気溢れるこの地に究極生命体『勇者』が誕生。
なんと薪料理をも喰ってしまう人外。
…と、設定修飾されるとすればそう。
最初の『厄災』を退けたのは、本作リンクではない別の勇者(ケモナーデザイン)らしい。
地底浄化には至っていないが。
更にはシーカー技術発達により、厄災対策を自動化。
もはや発生源を忘れている?
闇に負けぬ生命力を目指していた古代建城理念が、こうして無機物混じりとなった。
シーカー祠や息吹防具の存在から、完全にそうとは言えないが。
英傑達を神格化しすぎ、そして兵器頼みで、一般人達が非力ではあった。
万年経過により封印も緩んでいき、城ごと奪われた前作ハイラル城。
シーカー製タブレットをペチペチしている現代人へ。
古代人からのお言葉↓
『安穏を貪る腑抜けどもの群れが跋扈しておる…
かつての方が まだ気概を感じたものよ…』
その時々の常識には必ず不足があり、それはゆっくり判明していくもの。
・遅くも固い1歩1歩で人類を正当化していく勇者役。
・遅い歩みをフライング否定したがる魔王役。
世界共通で楽しめるのが王道RPGだ。
ミイラのお言葉の後、ラストバトルが始まる。
腐敗体質のまま土と同化して特大ゾンビ傀儡を操縦してくる…とかは無く、すぐに蘇って生身を取り戻す。
まだ魔王形態ではない。
万年ぶりの復活ゆえか、自ら生命活動の再開をじっくり歓迎している素振り。
魔王以前に人間としてリアル。
人が簡単に蘇る作品は多かれ、まずはこういう描写が先よね。
『これより この地をあるべき姿に戻す
世界は我が統べる 我が定める
…それこそが王である』
『刮目せよ…
真の王の復活と その世界の始まりを』
長閑な自然主義のラウルとは違いすぎる。
普通に武術勝負となる第1ラウンド。
剣 槍 棍棒 弓を使い分けてくる。
図体の割に瞬発的な回避力で『ラッシュ』も用いてくる。ミィズキョシアでさえ使ってこないアクションだ。
このゲルド王の形態でも、足元を瘴気化させたりと闇属性も操ってくる。
もし【無双】に登場したら棍棒二刀流も披露しそうなほど、とにかくデカい。
※追記:無双発売決定。絶対にこのキャラの図体がきっかけ。
ゲルド王に体術で勝てるわけない…ところだが通用しちゃうリンク。
ハイリア人は貧弱にあらず!
逆に、薪を喰ってしまう勇者に、ゲルド王が勝てるわけない?
第1形態を削りきると…
『久しい感覚だ
血が沸き 肉が躍る
そして身体の隅々までが 更なる力の解放を渇望しておる……』
魔盗賊でありながら、必ず冷静な台詞から始めるあたり。
自他の力からその物語を読み取れるほどの豪傑だろう。
にしても、台詞の『そして』は違和感あった。
例えば『肉が躍る』と伏せ込み、リンクが接近したところで『そして(変身)』と驚かせるなら分かる。
秘石の力を解放し、いよいよ魔王形態へ。
秘石の起動はすぐ手元での出来事だが、神の如きそのパワー値を考えてみれば、如何に表現しきれない瞬間であるか。
起動音が他の音を掻き消していて、世界が止まった感。
かつてのムービー時よりも手慣れたように変身した。
これぞ『封印戦争』主役の貫禄。
国王と賢者達を足してもなお倒せない魔王に、いざリンクと5賢者で挑む。
厳密には、リンクの右腕にはラウルの力もあり、マスターソードには白龍の力もある。
ここまで来れば負けないだろう。
魔王形態でも、技パターン自体は変わらない。
違いはファントムガノン複数に囲まれていることくらい。
もっとね、かつてリンクの腕を蝕んだ瘴気カメハメ波とか、赤月からデスボール(例)とかが欲しかった。
本来なら『深穴』を空けるほどの瘴気を出せるんだっけ?
敵HPが一定以下で、ファントムガノンと賢者達を相殺させ、またもやタイマンに誘ってくる。
まさかこれで魔力を全消費したわけでは?
ちなみにマスターソード無しでも、この魔王形態まで撃破可能。
つい先程まで生けるミイラだった様子から、明らかに死を克服しているはず、でも普通の剣で物理的に倒せちゃう七不思議。
撃破時は『認めぬッ!』と言い放つ。システムに対して。
ハイラル中心地の更に深部。
歴史的発見がありそうな場所にいた、今回の魔王。
探求心でこういう場所を長々堀り下っていき、本当に裏ボス発見できたら楽しい。
真相ってのは自己発見してこそ驚きが強まるんよね。
現状はこの真相こそが主要素。
もはやプロローグ化されていて最初から位置バレ。
もっと幻影姫と幻影ガノンで我々の目線を逸らし、偽りの目的の中で満足、からの真相到達(任意)が良かったなと。
地上を見ることなく撃破された魔王ガノンドロフ。
最期まで「瘴気の主」だったものの、「真の王」とやらを志した点では無念。
そう、ガノンドロフとしては。
『最早 自我も肉体も要らぬ!
貴様らを地獄の道連れに
永劫の闇で 世界を終わらせてくれるわ!!』
秘石を飲み込むことで龍化したガノンドロフ。
龍となった者の心は戻らない。
ラスボスの巨大化はお約束か。
地底に収まりきらない魔力が龍を象りながら地上へ溢れ、一緒に流されるリンク。
遥か上空で『黒龍』とのバトル。
オープンワールドゲーは天地を選ばず。
ゲルド族はめっちゃ強そうに額と鼻が尖っているが、魔獣化したガノンが逆に豚鼻なのもお約束。
心を失ったとされる龍の唖然な目と、ポカンと開いた口、そして豚鼻。
あれほど冗舌キレキレだったガノンドロフがこうなる必要はあったのか。
今や精霊として闇を司ること以外を忘れている。
前作の『厄災ガノン』もこんなデザインだったような?
当時から龍や秘石を暗示していたのかは不明だが、とにかく辻褄が収束している。
大規模すぎるバトルだが、余程ふざけない限りは負けない調整。
敵の『黒龍』に対し、味方の『白龍』が助太刀。
普段は無心で飛び回っていながら、いざとなれば急行する様子を見せてくれた。
とにかく鼻先が尖っていて、でも龍の短い手足では掻けそうにない、愛らしいデザインの白龍。
ちなみにマスターソード未入手でも、ここで強制入手。
このラストバトル~エンディングについては詳しく書かない。
書くとすれば、作品全体をレビューする回にて。
ただ、エンディングが御都合展開かなと感じた。
後々調べてみれば『メインチャレンジ』制覇済みの真エンディングだったが。
それほど世界に尽くした覚えは無い。※英傑発言
遊ぶ余地が無限に残っている本作だが、一旦キリ付いたところで、次回からはマイメモ編。
冒険中の個人的やりくりを書いていく。